忍者ブログ
ビバ毒書ライフ!
[8] [7] [6] [5] [4] [3] [2] [1]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

7/30

親父の遺骨を届けに、親父の実家がある棚倉に久しぶりに帰った。

棚倉は福島の南にある何の変哲もない田舎町である。

街道に並行して久慈川が流れ、川の脇に延々と低い山並みが続いている。

棚倉を少し茨城方面に南下すると、矢祭町という住基ネットに反対した気骨のある町に出る。

夏になると矢祭山にキャンプに出かけ、川で遊び、鮎の塩焼きを食った。

夏とはいえ、東京やその近郊の埼玉と違い、この辺りは涼しい。

高速を出て車の窓を開けると、思いがけない涼風が腕を撫でていく。

地元の人は暑い暑い言うが、夏の最高気温記録として全国ニュースでも紹介される

熊谷、越谷のある埼玉県人にとっては、この気候は極楽である。

弟などは「さすがに田舎は癒される」などと、恥ずかしい台詞を平気でほざいていた。

しかし、普段から林立するビルやら縦横を巡る巨大駅などを見て、

「へぇ~、人間の造りだすものはスゲェ」と感心してしまう田舎者の私だが、

車の左右を過ぎ去っていく山間の見事さに比べれば何の事はない。

変哲のない、ただの田舎町の山だが、スッと伸びた杉の木と、

その上に彩られた夏の力強い緑の色は、どんな人工物も及ばない。

風に揺れる稲穂の匂いが車内に流れ、父と同郷だった母が言った。

「田舎の匂いは稲の匂い。帰ってきたって感じだね」

ba962bb1.jpg

棚倉に着き、ひまだったので一人ぶらりと散歩に出た。

昔、カブト虫やクワガタを捕った裏山。

子供の頃、やはりひまをもてあまして親父と一緒にこの山に来た。

確か正月だと思ったが、途中でキジに出会い、高くもない山の頂上まで登った。

その時の冬景色は憶えているのだが、山に入る道は思い出せず、見つけることが出来なかった。

bb355266jpeg

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
プロフィール
HN:
小川七三
性別:
男性
職業:
機動戦士
趣味:
妄想
自己紹介:
ポジション:攻撃的MF

外観:石井一久投手に酷似

搭乗機体:カプチーノF6A

好物:天ぷら

好きな言葉:反骨精神
ブログ内検索
最新トラックバック
忍者アド
忍者ブログ [PR]