ビバ毒書ライフ!
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親父の遺骨を届けに、親父の実家がある棚倉に久しぶりに帰った。
棚倉は福島の南にある何の変哲もない田舎町である。
街道に並行して久慈川が流れ、川の脇に延々と低い山並みが続いている。
棚倉を少し茨城方面に南下すると、矢祭町という住基ネットに反対した気骨のある町に出る。
夏になると矢祭山にキャンプに出かけ、川で遊び、鮎の塩焼きを食った。
夏とはいえ、東京やその近郊の埼玉と違い、この辺りは涼しい。
高速を出て車の窓を開けると、思いがけない涼風が腕を撫でていく。
地元の人は暑い暑い言うが、夏の最高気温記録として全国ニュースでも紹介される
熊谷、越谷のある埼玉県人にとっては、この気候は極楽である。
弟などは「さすがに田舎は癒される」などと、恥ずかしい台詞を平気でほざいていた。
しかし、普段から林立するビルやら縦横を巡る巨大駅などを見て、
「へぇ~、人間の造りだすものはスゲェ」と感心してしまう田舎者の私だが、
車の左右を過ぎ去っていく山間の見事さに比べれば何の事はない。
変哲のない、ただの田舎町の山だが、スッと伸びた杉の木と、
その上に彩られた夏の力強い緑の色は、どんな人工物も及ばない。
風に揺れる稲穂の匂いが車内に流れ、父と同郷だった母が言った。
「田舎の匂いは稲の匂い。帰ってきたって感じだね」
昔、カブト虫やクワガタを捕った裏山。
子供の頃、やはりひまをもてあまして親父と一緒にこの山に来た。
確か正月だと思ったが、途中でキジに出会い、高くもない山の頂上まで登った。
その時の冬景色は憶えているのだが、山に入る道は思い出せず、見つけることが出来なかった。
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外観:石井一久投手に酷似
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好物:天ぷら
好きな言葉:反骨精神
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